Shiho Toyonaga

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豊永志帆プロインタビュー(後編)

豊永志帆プロインタビュー(後編)

伸びしろがあるショートゲームを磨いて2016年こそは初シード&初優勝

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2015年シーズンは17試合に出場して予選通過が11試合。獲得賞金1006万7189円で賞金ランキング66位という成績だった豊永プロ。QTランキング56位という順位だっただけに、致し方ないところもあるが、2016年シーズンはQTランキング11位という順位を確保して、ほぼ全試合に出場できる。どんな思いで新シーズンに臨むのだろうか。意気込みを聞いたところ、「絶対にシードを取ります! 絶対に優勝します!」と力強い答えが返ってきた。

「今年は出場機会が少なったということもあるのですが、ここ最近、優勝争いができていないので、まずは場数を踏まないと上には行けないと思います。優勝争いをたくさんすれば、賞金シードにも近づいてくるでしょうし、優勝争いをするだけじゃなくて、もうそろそろ優勝しなきゃいけません。来年26歳なので、ツアーの中ではもう若手じゃない。中堅くらいになってきました。このぐらいの年齢になると、いろいろと考えることもあります。勢いのある若手選手も次々と出てきますが、負けないように頑張ります」

豊永プロのツアーデビュー以来の成績は、2010年が5試合に出場して予選通過が2試合。獲得賞金101万円で、賞金ランキング121位。2011年が6試合に出場して予選通過が5試合。獲得賞金502万6000円で、賞金ランキング84位。2012年が32試合に出場して予選通過が20試合。獲得賞金1486万35円で、賞金ランキング53位。2013年が32試合に出場して予選通過が19試合。獲得賞金1413万5687円で、賞金ランキング57位。2014年が30試合に出場して予選通過が18試合。獲得賞金1236万1650円で、賞金ランキング64位。そして2015年が17試合に出場して予選通過が11試合。獲得賞金1006万7189円で、賞金ランキング66位。

賞金シード獲得まであと少しというポジションにいることは間違いないのだが、そこからもう一つ上のレベルに行くためには、あと少し足りないものがあるということは、本人が一番分かっているのだろう。そのためには何が必要だと考えているのだろうか。

「やっぱりショートゲームですね。中でも特にパッティングは、地味な部分なんですけど、練習すれば必ず結果につながると思っているので、重点的に練習したいと思います。まずはパターの芯でしっかり打って、きれいな回転でボールを転がすことが大事です。いい回転だとカップから少し外れていても入ったりするので、コーチと一緒に練習していきたいなと思います。それと、パットの狙い方も人それぞれ違います。強めに打って、ラインを消して直線的に狙うのか、タッチを合わせて、ラインに乗せて曲線的に狙うのか、自分なりのスタンスを決めている人が強い選手だと思うので、どちらのスタイルでいくのかというのをあらためて考えて、しっかり練習していきたいですね」

20歳のころよりも強靭な肉体でできるだけ長くプレーしたい

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また、先ほどは自分の年齢に対して弱気な面も見せたが、体力的には若いときよりも自信があるという。

「1年半くらい前から本格的にトレーニングを始めたのですが、今は20歳のときよりも体が仕上がっていると思います。シーズン中も月曜日にトレーニングして、その後トレーナーさんにケアをしてもらって、試合中も帯同してもらっているので、スイングの動きも以前よりやれることが多くなってきました」

豊永プロは10代のころ、プロゴルファーになっても30歳ぐらいになったら引退するのだろうと、漠然としたイメージを持っていたようだ。それが20代前半で本格的にトレーニングを始めたら、年齢が増えても体力が衰えるどころか逆に進化していることに手ごたえを得て、今は年齢など決めずにやれるところまでやりたいという意識が強くなってきたという。2015年シーズンはケガに苦しんだが、逆の見方をすればハードなトレーニングにも耐えられる強靭な肉体に近づいているともいえる。

「私は元々、食が細くて、ツアーに出始めた当初はホテルを転々とする生活に慣れないこともあって、夏場は食べたくても食べられず、急激に痩せてしまっていました。でも今年は、トレーニングの後にプロテインを飲んだり、冬まで持つ体力をつけようと思って頑張って食べたりしたこともあり、プロになって初めてシーズン中に太りました」

25歳の女性にとって、体重が増えることは複雑な心境もあるだろうが、そのことをうれしそうに話す豊永プロの表情は、まさにアスリートそのもの。1年間戦える体に仕上がった後は、今年から師事している石井忍コーチとともに、何をやったらシードが取れるか、何をやったら優勝できるかを、オフの間に徹底的に話し合おうと考えている。試合に出たくても出られなかったもどかしい1年を乗り越えて、20代の折り返し地点となる2016年には必ず大きな成果を手にするはずだ。